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相対性理論・量子論が正しいのだから、古典力学はまちがっている?

高校物理参考書『高校物理発想法』を出版しました。

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わたしが現役のころはちょうど宇宙論華やかなりしころでした。『ニュートン』の特集なんかを見て、高校から始まる物理への期待に胸躍らせている中学生が多くいました。で、授業でX=1/2at2+v0tなんて眠たいことをやられて一気に高校物理への興味をなくすわけです。古典力学なんかからじゃなく相対性理論から教えてくれと。
旧課程では高校物理の学習指導要領が電磁気学からはじまっていて、現場の先生方の不評を買っていたのですが、新課程から従来の古典力学からはじまるように改訂されました。

今回はなぜ高校物理が古典力学から始められるのか考えてみましょう。

古典力学は「古典」という言葉からもわかるように古い力学です。現代では相対性理論と量子論に取って代わられました。それでは相対性理論・量子論によって古典力学がウソだということになったのか、というとそうではありません。かつて古典力学は普遍的に正しいと思われていました。物理という学問はもはや完成した、これ以上の発展はないとさえ考えられました。ところが、速さが光速にくらべて無視できない場合や、原子の大きさより小さい微視的な世界では、古典力学が適用できないことがだんだんわかってきたのです。ではやっぱりウソだったんじゃないかと思われるかもしれませんが、先ほどいったような範囲を除いては、近似としてかなり正確に古典力学は成り立ちます。実際、現代でも最先端の技術以外で役に立つ力学はほぼ古典力学です。
つまり、古典力学はそれまで普遍的と思われていた世界より、光速や原子以下のレベルを含めたもっと大きな普遍では成り立たないが、そのもっと大きな普遍の中の一部・特殊として位置づけられるようになったということです。新しい理論が発見されて古典力学はウソになったというわけではありません。科学理論というものは普遍を特殊に落としながら発展していくのです。古い理論は特殊に落とされることで適用範囲がはっきりします。
当然、将来、今普遍的と思われているよりもっと大きな普遍が見つかって、相対性理論や量子論がより普遍的な理論に取って代わられることも十分考えられます。その場合でも、相対性理論や量子論は依然として正しく、古典力学も依然として正しいのです。新しい理論の一部・特殊として生き続けるのです。
古典力学は現代でも幅広く活かされています。また新しい理論というものは古い理論から発展していくものですから、そういう意味でも古典力学を学ばずして相対性理論・量子論を理解することはできません。やはり高校の物理で古典力学を学ぶことは意義あることなのです。といっても古典力学で高校物理に失望する新入生がいるのは避けられないのでしょうね・・・。

 

『高校化学 中和滴定』『高校化学 気体の製法の理論を整理すると』『高校化学 熱化学方程式の問題の解き方』を出版しました。kindle出版です。

未知の酸または塩基の濃度を決定する操作を「中和滴定」といいます。中和滴定について高校化学で必要な知識をまとめます。教科書ではあまり取り上げられていないちょっとしたコツも紹介したいと思います。詳しくはこちらを。

高校化学でさまざまな気体の製法を学びますが、その理論をあまり整理せずに、雑然と覚えている人が多いような気がします。本書ではそれらをキチンと整理します。

高校化学の熱化学方程式の問題は、場当たり的に解くのではなく、整理して系統的に解くべきです。それをまとめました。

わたくし、大阪の家庭教師が高校物理の参考書を出版しました。

タイトルは『高校物理発想法~あやふやな理解を明確に~』です。

『§3 v-t図の考え方』より

「物体の運動を考察する際、v-t図を使うと分かりやすい場合があります。v-t図の用い方は知っている人も多いかと思いますが、ひとつ喚起しておきたいことがあります。v-t図を作図せよ」、という設問があったら、それは、「これ以降の設問でv-t図を利用して解けば簡単に解けますよ」という誘導である場合が多い、ということです。物理の入試問題では、いかに出題者の誘導に乗るか、ということもポイントになってきますので、こういうこともしっかり押さえておきましょう。」

このように受験生が本当に必要としている実践的な知識を載せました。

『§4 「エネルギー保存の法則」「運動量保存の法則」の式をたてる際に注意すること』より

「運動量保存の法則は、「内力だけが働く系では、運動量の和が保存する」というものです。ここで運動量はベクトルですから分解することができます。すると、外力が働いていてもそれが一方向を向いていれば、それに垂直な方向は内力だけが働くことになりますから、その方向の運動量は保存します。したがって運動量保存を使うときは、まず働く力全てを内力と外力に区別し、外力が一方向を向いていないか調べることからはじめます。

教科書に載っている法則をただ覚えているだけではダメです。問題を解くとき具体的にどう使うのかまで理解していなくてはいけません。法則の正しい用い方を明確に説明しました。

他の参考書では書いていないような受験生が本当に必要としている事項満載です。

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