カテゴリー別アーカイブ: 力学

反発係数(はねかえり係数)の式の覚え方

衝突における反発係数(はねかえり係数)eの式をつぎのように暗記している人が多いのだろうと思います。

これであっているのですが、丸暗記は忘れてしまいやすく、記憶の定着が悪いので、なにか工夫して覚えたいです。

私はつぎのように言葉で覚えています。

「相対速度がマイナスe倍になる」

これだと忘れにくいです。式にすると

v1‘-v2‘=-e(v1-v2)

また、別の覚え方として

「離れる速さが、近づく速さのe倍になる」

というのもあります。これは速度が下図のような設定のとき便利です。

図を見ればわかるように、近づく速さはv+V、離れる速さはv’+V’です。「離れる速さが、近づく速さのe倍になる」を用いると

v’+V’=e(v+V)

このように工夫して覚えて、無機質な数式を丸暗記する際のリスクを回避します。

このような工夫、発想法を『高校物理発想法』の中で詳しく解説しました。

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高校物理を本音でズバリと解説しました。物理得点アップを目指すなら是非!

等加速度運動の公式を忘れたときは

試験のとき、等加速度運動の式を忘れてしまった、思い出せない、そんなときは、あわてず、騒がず

こんな直線のグラフを描きます。これは等加速度運動のv-tグラフです。傾きが加速度aですか。直線のグラフの式y=ax+bを思い出して

と、「速度と加速度の式」が出てきます。

変位xv-tグラフのつくる面積でしたね。台形の面積を求めて

x=1/2×(v0+v)×t

この式に、さっき導いたvを代入すれば

「変位の式」が出てきます。

残る「tを含まない式」

は、いま導き出した、「速度と加速度の式」、「変位の式」からtを消去すれば出てきます。

このことからわかるように、「tを含まない式は」ある意味必要のない式です。なぜなら、tが出てこないxを求める問題が出たときに、「tを含まない式」を知らなくても、「速度と加速度の式」からtを求めて、それを「変位の式」に代入すれば結果は同じだからです。知っていると計算が楽な場合があるので覚えておいた方がよいのですが、なくてもなんとかなる、ということです。

以上、等加速度運動の式を忘れたときは、v-t図を描け、でした。

わたくし、大阪の家庭教師の著作『高校物理発想法』です。

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『高校物理発想法』の詳しい内容はこちら

等加速度運動の式はタイトルもつけて覚えよう

高校物理の最初の方で、等加速度運動の公式を3つ覚えたと思います。それで、私が勧めているのは式にタイトルをつけて覚えよう、ということです。次のようにです。

①「速度と加速度の式」

②「変位の式」

③「tを含まない式」

以上です。

このタイトルを覚えると式の選択に迷うことが減ります。特に③の「tを含まない式」は是非覚えたいです。等加速度運動の問題で時刻が出てこない問題は、この式を使うのだなと見当をつけます。

(ところで、学習指導要領がそうなってるんだろうけど、なんでtの昇べきの順で式を表すんだろう。関数の性質は一番次数の高い項が決めるのだから、降べきの順で表すのが良いに決まってるのに…。ここは一応教科書にしたがっておくが、絶対降べきの順でかくべきだよ)

わたくし、大阪の家庭教師の著作『高校物理発想法』です。

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『高校物理発想法』の詳しい内容はこちら

運動量保存を使うときに考えること

以下のページで、エネルギー保存の法則、エネルギーの原理を使う場合になにを考えるのか述べました。

2物体両方が変位する場合に垂直抗力、張力は仕事をしないか?①

2物体両方が変位する場合に垂直抗力、張力は仕事をしないか?②

2物体両方が変位する場合に垂直抗力、張力は仕事をしないか?③

ここでは、運動量保存の法則を使うときになにを考えるべきなのかを述べます。

なめらかな床の上に、角度θのなめらかな斜面を持った台が置かれていて、その斜面上を小物体をすべらせる。台・小物体は最初ともに静止している。台、小物体の質量はそれぞれM、mである。小物体が最初の位置から鉛直方向にh変位した瞬間の、台の速さ、小物体の速さを求めよ。重力加速度はgとする。

という問題を考えます。

力学の問題は、まず、力のベクトル図を描くことからです。

そして速度の設定

最初、両者が静止しているのだから、運動量保存は

mv+MV=0

と考えてしまう人はいませんか。運動量保存の法則が成り立つには、対象としている物体間の内力のみの運動である、という条件が必要です。先の力のベクトル図を見ると、nは内力ですが、N、Mg、mgは外力です。したがって、このままでは運動量保存は成り立っていません。では、どうするのか。

運動量はベクトルです。したがって、自由に分解・合成ができます。よって、外力が働いていても、外力すべてが一方向を向いていれば、それに垂直な方向について運動量保存が成り立っているのです。

問題で、外力N、Mg、mgはすべて鉛直方向ですから、水平方向の運動量が保存します。

mvxMV=0

これがこの問題における正しい運動量保存の式です。

運動量保存の法則を使うときに考えることは、

「すべての力を挙げて、それらを内力と外力に区別し、外力がすべて一方向を向いていないか調べる。向いていれば、その方向と垂直な方向の運動量が保存する」

です。これはとても大切なことなので、しっかり理解してください。

今回述べたことは、拙著『高校物理発想法』で詳しく解説しています。

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『高校物理発想法』の紹介はこちら

鉛直面内の円運動と仕事(教えて!gooより)

教えて!gooに下のような質問がよせられました。

、この物理基礎の問題を丁寧に 解説してください!!まったくわかりません。

簡単な解説は回答に示しておきました。ここではもう少し詳しく説明します。

要するに鉛直面内での糸の張力による円運動において重力と張力のする仕事はいくらかという問題です。

仕事=力の大きさ×変位の大きさ×cos(力と変位の成す角)

=力の大きさ×力方向の変位の大きさ

あるいは

仕事=力ベクトルと変位ベクトルの内積

変位とは向きも含めた移動距離のことです。例えば「右に2[m]」などです。

ベクトルの内積については数学で習います。高校物理では内積を使わずに教えるようですが、内積を用いて理解するほうが良いです。数学で習ったら物理の仕事に戻ってみてください。

それで鉛直面内の円運動と仕事です。まず重力ですが、重力は鉛直向きです。ですから物体が鉛直方向にどれだけ移動したのかが分かれば仕事は求まります。水平方向の変位は考えてはいけません。この問題の例では、鉛直下向きに0.10[m]変位しています。重力は鉛直下向きに5.0[kg]×9.8[m/s2]=49[N]です。よって仕事は49[N]×0.10[m]=4.9[J]です。

こんどは張力がした仕事です。ここで「仕事=力の大きさ×変位の大きさ×cos(力と変位の成す角)」を思い出してほしいのですが、この式から力と変位の成す角が90°であればcos90°=0ですから仕事は0であることが分かります。力と直角な方向に物体が動いても、力は仕事をしたことにはならないということです。この円運動では各瞬間変位の向きは円の接線方向を向いています。張力は円の径方向ですから、各瞬間の力と変位は垂直です。よって各瞬間張力のする仕事は0で、すべての時間を通しても仕事は0です。

少し難しい説明をすると、張力と物体の速度が一定と見なせるような微小時間Δtの間に張力が下仕事をΔWとおきましょう。一定の力をF、速さをvとします。この微小時間の移動距離はvΔtで、力と変位の成す角は90°です。よってΔW=FvΔtcos90°=0となってやはり仕事は0です。

ベクトルを用いると

ΔW=(力ベクトル)と(速度ベクトル×Δt)の内積

で、互いに垂直な2つのベクトルの内積は0ですからΔW=0です。

物理において仕事はとても大切なところなのでしっかり理解しましょう。

今回のポイントは

力と変位が垂直なら仕事は0

仕事を求めるとき、力と垂直な方向の変位は無視して、力方向の変位だけを考えると良い

 

仕事に関して、拙著『高校物理発想法』で詳しく説明しています。

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『高校物理発想法』を紹介します。

『§3 v-t図の考え方』より

「物体の運動を考察する際、v-t図を使うと分かりやすい場合があります。v-t図の用い方は知っている人も多いかと思いますが、ひとつ喚起しておきたいことがあります。v-t図を作図せよ」、という設問があったら、それは、「これ以降の設問でv-t図を利用して解けば簡単に解けますよ」という誘導である場合が多い、ということです。物理の入試問題では、いかに出題者の誘導に乗るか、ということもポイントになってきますので、こういうこともしっかり押さえておきましょう。」

このように受験生が本当に必要としている実践的な知識を載せました。

『§4 「エネルギー保存の法則」「運動量保存の法則」の式をたてる際に注意すること』より

「運動量保存の法則は、「内力だけが働く系では、運動量の和が保存する」というものです。ここで運動量はベクトルですから分解することができます。すると、外力が働いていてもそれが一方向を向いていれば、それに垂直な方向は内力だけが働くことになりますから、その方向の運動量は保存します。したがって運動量保存を使うときは、まず働く力全てを内力と外力に区別し、外力が一方向を向いていないか調べることからはじめます。

教科書に載っている法則をただ覚えているだけではダメです。問題を解くとき具体的にどう使うのかまで理解していなくてはいけません。法則の正しい用い方を明確に説明しました。

他の参考書では書いていないような受験生が本当に必要としている事項満載です。

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となりの物体にも同じ力が働く?

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もうすぐ大阪の高校入学試験合格発表ですね。自信はどうですか?今回は新入生・物理入門者向けの内容です。

トップページ、大学受験を目指すお子様の保護者の方へ~物理編~で、二物体が並んでいて、一方に力を加えたとき、となりの物体に働く力はいくらか?という問題に触れました。今回はそれを詳しくやりたいと思います。ここで高校物理につまづく人が多いので、しっかり理解してほしいです。

平らな床の上に直方体が重ねて置かれているとします。

床の上の物体①

図のように、物体A、BとしてAの質量はmです。高校入学前の人には質量が分からないかもしれません。地表近くでは、質量mの物体は地球から重力mgを受けます。gは重力加速度といって決まった量です。日常生活で「重さ」と言ってるのはこのmgをキログラム重単位で表したものです(「キログラム」は質量で「キログラム重」は力です)。質量は「重さを決める量」つまり「物体が地球からどのくらいの力で引っ張られるかを決める量」だと思ってください。

問題はBに働く力です。まず重力が働きます。それはよしと。それでAが上に乗っかっているのでAから力を受けます。この力の大きさを問題にしたいのです。物理をあまり学んでいない人は、「Aに重力mgが下向きに働いているのだから、その力がAを通り抜けて働いて、AがBを押す力はmgだ」と考えてしまいます。答えだけ見れば、たしかにAがBを押す力はmgで合っているのですが、この「Aに働く力が通り抜けてBにも働く」が非常にまずい考えです。

Aに働く力とBに働く力は本質的に別のもので、Aに働く力がBにも働く、などということは絶対にありません。ではどのように考えるのか。

それには「作用・反作用の法則」と「運動方程式」が必要です。作用・反作用の法則は、「AがBに力を及ぼしているとき、必ずBはAに逆向きで同じ大きさの力を及ぼしている」というものです。なーんだと思うかもしれませんが、これはとても重要な法則です。また一見簡単に見えるため、まちがって理解している人を見かけます。先の二物体が床の上に重ねてある例で考えると、AがBを押す力がBがAを押す力と逆向き・等大でこの二つの力が作用・反作用です。たまに、Aに働く重力とBがAを押す力が作用・反作用だ、と思っている人がいますが、これは間違いです。Aに働く重力の反作用はAが地球を引っ張る力です。気をつけましょう。

次に運動方程式。先に、質量は重力を決める量だと言いました。実は、質量にはもうひとつ意味があって、「物体に力が加わったときの加速度のつきにくさ」を表しています。ちょっと難しいかもしれません。加速度というのは速度の変化率、加速度が0なら速度は一定、加速度があればどんどん速度が大きくなっていくということです。物体に力が加わったとき、加速度は力に比例します。なぜ?と言われるかもしれませんが、これはニュートンが発見した自然法則です。自然はそのようになっていると思ってください。同じ物体に二倍の力が働けば、加速度は二倍になります。また質量は加速度のつきにくさですから、同じ力が質量二倍の物体に働けば加速度は二分の一です。この辺、高校物理の最初のほうで習います。式にすると力F、質量m、加速度aにたいして、F=ma、これが運動方程式です。

知識の説明が続きましたが、となりの物体に同じ力が働く、がまずいことを説明していきます。

図のように、床の上に直方体が横に接触して置かれています。物体mとMで質量もそれぞれm,Mです。mに左から水平にFの力で押すとします。「となりの・・・云々」でいくと、mを通り抜けてMにもFの力が働きます。作用・反作用の法則からMがmを押す力もFになり、mに水平に働く力はF-Fで0。すなわちmの加速度は0になります。しかるにMに水平に働く力はFだけですから、加速度0ではありません。mとMは接触しているはずなのに、加速度が違う、ということになってしまいます。これはおかしいですね。

床の上の物体正

ただしくはこうです。並んで押されているのですから両物体の加速度は同じです。aと置きましょう。mM間の作用・反作用の大きさはfです。これでmとMの運動方程式を立てます。

mの運動方程式:F-f=ma
Mの運動方程式:f=Ma

これを解くと

a=F/(m+M)
f=MF/(m+M)

fはFと違いましたね。mがMを押す力はFと考えるのではなくて、未知の力fと置かなくてはいけなかったのです。そして作用・反作用の法則と運動方程式から求めます。

最初の重ねて置いた二物体間でAがBを押す力も考えてみましょう。AがBを押す力がfなら、作用・反作用の法則からBがAを押す力もfですね。Aに働く力はmgとfで、Aの加速度は0ですから、f=mgです。ここからAがBを押す力の大きさはmgとわかります。Aに働く重力が通り抜けてBに働くのではなくて、Aに働く重力とBがAを押す力がつりあい、その反作用がBに働く、と考えなければいけなかったのです。

ごちゃごちゃ言われて分かりにくかったかもしれませんが、「Aに働く力がBにも働く」とか「物体を通り抜けて同じ力が働く」というのがまずいというのは分かって欲しいです。高校に入学すれば物理の授業でキチンと教えられますが、ここでつまづいてしまう生徒が非常に多いので、聞き逃がさないようにしましょう。

新しく高校で学習する物理では日ごろ当たり前と思っていることと食い違った法則がでてきますが、柔軟な心構えで取り組んでください。

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タイトルは『高校物理発想法~あやふやな理解を明確に~』です。

『§3 v-t図の考え方』より

「物体の運動を考察する際、v-t図を使うと分かりやすい場合があります。v-t図の用い方は知っている人も多いかと思いますが、ひとつ喚起しておきたいことがあります。v-t図を作図せよ」、という設問があったら、それは、「これ以降の設問でv-t図を利用して解けば簡単に解けますよ」という誘導である場合が多い、ということです。物理の入試問題では、いかに出題者の誘導に乗るか、ということもポイントになってきますので、こういうこともしっかり押さえておきましょう。」

このように受験生が本当に必要としている実践的な知識を載せました。

『§4 「エネルギー保存の法則」「運動量保存の法則」の式をたてる際に注意すること』より

「運動量保存の法則は、「内力だけが働く系では、運動量の和が保存する」というものです。ここで運動量はベクトルですから分解することができます。すると、外力が働いていてもそれが一方向を向いていれば、それに垂直な方向は内力だけが働くことになりますから、その方向の運動量は保存します。したがって運動量保存を使うときは、まず働く力全てを内力と外力に区別し、外力が一方向を向いていないか調べることからはじめます。

教科書に載っている法則をただ覚えているだけではダメです。問題を解くとき具体的にどう使うのかまで理解していなくてはいけません。法則の正しい用い方を明確に説明しました。

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内力と仕事・エネルギー

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物体系の運動(多物体の運動)において、はたらく力が物体間の内力だけのとき物体系の運動量は保存されます。ここでよく、じゃあエネルギーはどうなるんだ?という疑問を聞きます。内力は仕事をしないんじゃないか、と思ってしまうわけですね。もっともな疑問です。それについて考えてみましょう。

接触して運動する物体間の内力、摩擦力と垂直抗力を例にとります。水平な床の上に直方体の物体A、Bがふたつ重ねて置かれているとします。Aに水平に力Fを加えると、Bも静止摩擦力によって、Aと同じ運動をする場合と、摩擦力が最大静止摩擦力に達してしまって、AがBの上を滑る場合があります。垂直抗力は運動と向きが垂直なので仕事をしないので、摩擦力だけを考えれば足ります。BがAにおよぼす摩擦力をfとすれば、AがBにおよぼす摩擦力は-fですね。このfと-fが内力というわけです。それでは内力がする仕事を算出してみましょう。

まずAB間に滑りがなく、一緒に運動する場合。
A,Bが同様の運動をするわけですから、変位は同じです。xとおきましょう。
すると
摩擦力がAにした仕事WA=fx
摩擦力がBにした仕事WB=-fx
内力(摩擦力)が物体系にした仕事:W=WA+WB=0
つまり、AB間に滑りがない場合、内力が物体系にする仕事は0です。

つぎに、AB間に滑りがある場合。
滑りがあるのですから、A,Bの変位は異なります。xA,xBとしましょう。すると
摩擦力がAにした仕事WA=fxA
摩擦力がBにした仕事WB=-fxB
内力(摩擦力)が物体系にした仕事:W=WA+WB=f(xA-xB)
xA≠xBですからW≠0です。すなわち、内力は物体系に仕事をします。

内力が物体系にする仕事は、摩擦力が内力の場合、物体間に滑りがなければ0、滑りがあればノット0、ということです。だいぶ見えてきたと思いますが、内力を摩擦力に限定せず、(万有引力、クーロン力なども含めて)一般化してみましょう。

物体間にはたらく内力ベクトルをF、-F、二物体それぞれの変位ベクトルをX、xとします。内力がそれぞれの物体にする仕事はF・Xと-F・xです。物体系にする仕事Wは、両者の合計で、W=F・X+(-F・x)=F・(X-x)となります。X-xは一方から見た他方の相対変位ですから、一般に、内力が2物体系にする仕事は、両物体間の相対変位が0の場合(相対運動がない場合)と内力と相対変位が垂直な場合ゼロ、それ以外はゼロでない、ということが言えます

試験問題を解いていて、内力が出てきたとき、あわてて無条件に内力は仕事をしない、と考えてしまわないように注意しましょう。

2物体両方が変位する場合に垂直抗力、張力は仕事をしないか?の項も参考にしてみてください。

 

 

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『§3 v-t図の考え方』より

「物体の運動を考察する際、v-t図を使うと分かりやすい場合があります。v-t図の用い方は知っている人も多いかと思いますが、ひとつ喚起しておきたいことがあります。v-t図を作図せよ」、という設問があったら、それは、「これ以降の設問でv-t図を利用して解けば簡単に解けますよ」という誘導である場合が多い、ということです。物理の入試問題では、いかに出題者の誘導に乗るか、ということもポイントになってきますので、こういうこともしっかり押さえておきましょう。」

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『§4 「エネルギー保存の法則」「運動量保存の法則」の式をたてる際に注意すること』より

「運動量保存の法則は、「内力だけが働く系では、運動量の和が保存する」というものです。ここで運動量はベクトルですから分解することができます。すると、外力が働いていてもそれが一方向を向いていれば、それに垂直な方向は内力だけが働くことになりますから、その方向の運動量は保存します。したがって運動量保存を使うときは、まず働く力全てを内力と外力に区別し、外力が一方向を向いていないか調べることからはじめます。

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万有引力によって運動する物体の軌道

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こんちは高校物理家庭教師です。

今回は、今話題のアイソン彗星が入学試験に出題されるとしたらどんな形か考えてみます。

高校の物理の授業でケプラーの法則を習ったと思います。覚えてますか?その第一法則は、太陽系列の惑星は太陽を焦点のひとつとする楕円軌道上を運動する、というものでした。アイソン彗星は惑星ではありませんが太陽からの万有引力で運動しています。そこでテレビや新聞などの報道を思い出してほしいのですが、アイソン彗星は一度太陽に接近したら、その後二度と戻ってこない、無限遠まで遠ざかってしまう、とありました。ま、実際は蒸発してしまって、戻ってこないどころか消えてしまったのですが、ポイントは、アイソン彗星の軌道は楕円軌道ではない、というところです。つまりケプラーの法則は対象を惑星以外に広げると高校で教えられている内容にちょっと修正が必要ということです。

ここで話は少し脱線します。ヨハネス・ケプラーは師匠ティコ・ブラーエが遺した膨大かつ正確な天体観測データを分析して太陽系の惑星の運行法則を導き出しました。ニュートン以前ですから微分積分などの数学的手法も知られていない時代に、観測データだけからケプラーの法則をわりだしたわけですからすごいですね。ニュートンに匹敵するくらいの天才ではないでしょうか。ところでケプラーとブラーエはなぜ天体観測をしていたのかといえば、はっきりいって星占いです。近代西洋の自然科学は占星術と錬金術から生まれました。運命を知りたかったのとおカネが欲しかったんですね。それでブラーエは本当に大量のデータを遺したわけですが、ケプラーが業績をぱくったのではないかという説があります。ブラーエは水銀中毒死した疑いもあり、ケプラーが毒殺したのでは、なんていう人もいるみたいです。今となっては真相はわかりませんが、大きな業績を遺すとねたむ人がいるということでしょうか・・・。ブラーエの生きた時代彗星がやってきていて、彼自身観測していました。ケプラーは1609年に惑星の運行法則を導きましたが、彗星にも適用するべきとは考えていなかったようです。いろいろ議論があった末、1687年にアイザック・ニュートンが万有引力の法則を発表し、万有引力の影響下で運動する物体は、軌道の形が円錐曲線の一種になるということを証明して、彗星の運動軌道について決着をみました。

閑話休題。
太陽系列の星の力学的エネルギーEは

E=1/2mv2-GmM/r

として表され

E<0で楕円軌道
E=0で放物線軌道
E>0で双曲線軌道

となります。

簡単な図にすると

万有引力運動の軌道

なぜ、このようになるか簡単に説明します。彗星が無限遠に到達するとして、その時の位置エネルギーは0です(r→∞)。その時の速さをVとすると、エネルギー保存の式は

E=1/2mV2

です。もしE<0だと、Vは解を持ちません。これは無限遠で速さを持つことが出来ない、つまり楕円軌道を描いて戻ってくることを表しています。E≧0だと無限遠に行くことが出切ることになります。

で、入試で出題されるとすれば、学校ではケプラーの法則を惑星に適用した場合しか習っていないわけですから、さきのエネルギーごとの軌道条件の式は与えられます。それと太陽からの距離rにおける速さvを与えておいて、アイソン彗星は二度と戻ってきませんがその条件でアイソン彗星の質量の範囲を求めよ、というのはありそうです。答えはmについて不等式E≧0を解くだけですが。

大学の出題者がホットな話題を好む人だったりしたら、出題するかもしれません。志望校が過去どんな感じの問題を出しているのかかるくあたってみるのもよいでしょう。

今回はそんなところです。

 

 

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このように受験生が本当に必要としている実践的な知識を載せました。

『§4 「エネルギー保存の法則」「運動量保存の法則」の式をたてる際に注意すること』より

「運動量保存の法則は、「内力だけが働く系では、運動量の和が保存する」というものです。ここで運動量はベクトルですから分解することができます。すると、外力が働いていてもそれが一方向を向いていれば、それに垂直な方向は内力だけが働くことになりますから、その方向の運動量は保存します。したがって運動量保存を使うときは、まず働く力全てを内力と外力に区別し、外力が一方向を向いていないか調べることからはじめます。

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「ばねの伸びx」とおいて解いている最中に「もしちぢんでいたら・・・?」と考えてしまう。

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わたしが教えている生徒にバネの問題を解かせてみると、「のびx」とおいて解いている最中に「もしちぢんでいたらどうしよう」とよく言い出すので、それについて考えてみます。

「バネがのびている」と仮定したものはのびていると考えなくてはなりません。「もしちぢんでいたら」などと考えてはダメです。実際はちぢんでいたとしても、答えは同じで中身の正負が逆になるだけです。

「のびx」とおいても「ちぢみx」とおいても答えが同じで中身の正負が逆になるだけなのは、
「xのびている⇔-xちぢんでいる」のようにのびとちぢみの間に対称性があるからです。

もし、のびとちぢみの間に対称性がなく、のび・ちぢみ両方の可能性があるのなら(これが「もしちぢんでいたらどうしよう」に該当する)、「のびx」「ちぢみx」に場合わけして解かなければなりません。

数学の証明問題で、「x>a」「x<a」に場合わけして回答しているとしましょう。そこで「x>aとすると」と仮定した場所で、「x<aだったらどうしよう」などと考えませんね。なぜならx>aとおいたものはおいたのですから。x<aは別の場所で区別して考えるのですから。これと同じことがバネののび・ちぢみにも言えます。

バネの問題で「のびx」「ちぢみx」に場合わけして回答しても間違いではありませんが、無駄なことをやっていることになるわけです。

◎今回の教訓

バネの問題で「のびx」とおいたものは「のびx」として解け!「もしちぢんでいたら」などと考えない。

 

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『§3 v-t図の考え方』より

「物体の運動を考察する際、v-t図を使うと分かりやすい場合があります。v-t図の用い方は知っている人も多いかと思いますが、ひとつ喚起しておきたいことがあります。v-t図を作図せよ」、という設問があったら、それは、「これ以降の設問でv-t図を利用して解けば簡単に解けますよ」という誘導である場合が多い、ということです。物理の入試問題では、いかに出題者の誘導に乗るか、ということもポイントになってきますので、こういうこともしっかり押さえておきましょう。」

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『§4 「エネルギー保存の法則」「運動量保存の法則」の式をたてる際に注意すること』より

「運動量保存の法則は、「内力だけが働く系では、運動量の和が保存する」というものです。ここで運動量はベクトルですから分解することができます。すると、外力が働いていてもそれが一方向を向いていれば、それに垂直な方向は内力だけが働くことになりますから、その方向の運動量は保存します。したがって運動量保存を使うときは、まず働く力全てを内力と外力に区別し、外力が一方向を向いていないか調べることからはじめます。

教科書に載っている法則をただ覚えているだけではダメです。問題を解くとき具体的にどう使うのかまで理解していなくてはいけません。法則の正しい用い方を明確に説明しました。

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浮力の正しい定義

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浮力について教科書には次のように書かれています。
流体中の物体は、それが排除している流体の重さに等しい浮力を受ける
F=ρVg
じつはこれは正確な定義ではありません。
浮力とはなんでしょうか。浮力とは流体中にある物体がまわりの流体から受ける力のことです。
それで、浮力を導くとき次のように考えます。物体がある位置にどんなものがあっても形と大きささえ同じであればまわりの流体から同じ力を受けるはずだと。そこで流体中の同じ位置に物体ではなくまわりの流体と同じ流体があると仮定します。この状態は要するに容器に流体だけが入っている状態と同じです。ここから物体の位置にあると仮定する流体にはたらく力について考えていきます。 流体が入っている容器が静止か等速度運動しているときは、分子運動はべつにして流体も静止か等速度運動しています。静止・等速度運動している物体にはたらく力はつりあっています。流体にはたらいている力は重力ρVgとまわりの流体から受ける力すなわち浮力Fだけですから、F=ρVgです。 ここまでは教科書の定義であってます。 では容器が水平方向に加速度aで運動していたらどうでしょう。 運動方程式から流体にはたらく力の合力は水平方向にρVaでなくてはなりません。しかるに流体にはたらく力は重力とまわりの流体から受ける力だけですのでベクトルの関係は下図のようでなくてはなりません。

つまり浮力Fは上向きρVgではなく、図の向きに

となります。
浮力とは流体中にある物体がまわりの流体から受ける力のことで、物体の位置にまわりの流体と同じ流体があると仮定して、力のつりあい・運動方程式から求める。
ということですが、この考え方はややめんどくさい。そこで見かけの重力を考えます。

図のようになり、これは加速度aで運動する容器から見た相対運動の立場ですから容器・流体は静止しています。流体にはたらく力は見かけの重力ρVg ‘と浮力だけですから、力のつりあいを用いて、浮力は見かけの重力とは逆向き、大きさρVg ‘となります。
『入試物理プラス』東京出版の12~13pに電気通信大学の問題を載せてこのテーマを扱っています。

見かけの重力について説明があまりできませんでしたが、いつか項をあらためて相対運動をテーマにしたときに詳しく説明したいと思います。
以上、ただしい浮力の定義でした。
今回の教訓

○浮力F=ρVgとは限らない。流体を容れた容器が加速度運動している場合など。

○見かけの重力g’を使えばF=ρVg’
このテーマおわり

 

 

 

わたくし、大阪の家庭教師が高校物理の参考書を出版しました。

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タイトルは『高校物理発想法~あやふやな理解を明確に~』です。

『§3 v-t図の考え方』より

「物体の運動を考察する際、v-t図を使うと分かりやすい場合があります。v-t図の用い方は知っている人も多いかと思いますが、ひとつ喚起しておきたいことがあります。v-t図を作図せよ」、という設問があったら、それは、「これ以降の設問でv-t図を利用して解けば簡単に解けますよ」という誘導である場合が多い、ということです。物理の入試問題では、いかに出題者の誘導に乗るか、ということもポイントになってきますので、こういうこともしっかり押さえておきましょう。」

このように受験生が本当に必要としている実践的な知識を載せました。

『§4 「エネルギー保存の法則」「運動量保存の法則」の式をたてる際に注意すること』より

「運動量保存の法則は、「内力だけが働く系では、運動量の和が保存する」というものです。ここで運動量はベクトルですから分解することができます。すると、外力が働いていてもそれが一方向を向いていれば、それに垂直な方向は内力だけが働くことになりますから、その方向の運動量は保存します。したがって運動量保存を使うときは、まず働く力全てを内力と外力に区別し、外力が一方向を向いていないか調べることからはじめます。

教科書に載っている法則をただ覚えているだけではダメです。問題を解くとき具体的にどう使うのかまで理解していなくてはいけません。法則の正しい用い方を明確に説明しました。

他の参考書では書いていないような受験生が本当に必要としている事項満載です。

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