平成27年センター試験「物理」

高校物理参考書『高校物理発想法』を出版しました。

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2015年1月18日に行われた、センター試験「物理」を概観します。

今年から、新課程で、旧課程の「物理Ⅰ」から、新課程では「物理基礎」と「物理」の選択となりました。「物理基礎」は文系の大学学部が課しているケースが多い模様。「物理」には「物理基礎」の範囲も含まれます。理系の受験者は「物理Ⅰ」から「物理」へ範囲が広がったわけですね。今年一年のみ浪人生は選択で「物理Ⅰ」という科目で受験できました。現役生と浪人生どちらが有利だったとか不利だったとか、あとで統計が出ると思います。

試験問題を見ます。新課程一年目ということで、どんな出題がなされるか注目でした。「やや難しい」くらいじゃなかったのかな、と私は思っています。センターが発表していた試作問題にはコンデンサーの問題があったので、コンデンサーが出題されるだろうと予想していたのですが、出ませんでした。裏をかかれた・・・。で、私がとくに注目したいのは、ディメンションを考えるだけで回答が絞れる問題が4問、しかもそのうち絞れるだけではなくそのまんま正答が得られる問題が2問もありました。ディメンションについては、当ホームページ『ディメンションを確認するー物理得点アップ法その1ー』を参照。その4問は、第1問の問3のア、これは力を問うていますから、mAω2以外は不適で、解は⑦、⑧に限られます。それから第2問のB問3はエネルギーですから、ディメンション的にqVです。よって正答は①のnqV+E0しかあり得ません。同じく問4、En/mは速さのディメンションは持たず、半径rもmv/qBに限られ、自動的に答えは①に決まります。第4問のA問1、時間ですから④~⑥は不適です。これまでディメンションだけで正答が得られるような問題はセンター試験ではあまり出題されていなかったのですが、今年は大きく変わりました。

やや難しいと私が感じた問題は、まず、第2問の問2、交流の問題です。交流の消費電力P=V02/2Rは知らない人もいたのでは。整流されていますから、その半分が正答です。

第3問の問4は難しかったと思います。波動の干渉です。まず問3の条件から、lA-lB=(m+1/2)λ(問題ではm=0、1、2、ですが、ここではmは整数ということにして、絶対値記号をはずしています)。仕切り板をAのがわにdずらしたとして、弱めあう条件は、(lA-d)-(lB+d)=nλ(nは整数)。この2式の辺々を引いて、2d=(m-n+1/2)λ。m-n=0のときd(の絶対値)が最小になります。よってd=λ/4=vT/4です。

第5問の問3は熱力学で、VTグラフ。等温変化は温度一定なので、オは良いとして。問題は定圧変化です。pV=nRTでp一定ですから、VとTは比例します。よって原点を通る直線のグラフですね、ウです。断熱変化は難しく、ポアソンの式からTVγ-1=一定(γは比熱比)、となります。カのグラフです。これは難しいので分からなくても、前のふたつだけで正答が導けるようになっています。

第6問は原子の問題で、第5問と選択でしたから避けた人が多かったのでは。

みなさん、自己採点してどうでしたか。志望校の変更を迫られた人もいたかもしれませんが、最後までがんばってください。もうひとふん張りです。

 

 

わたくし、大阪の家庭教師が高校物理の参考書を出版しました。

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タイトルは『高校物理発想法~あやふやな理解を明確に~』です。

『§3 v-t図の考え方』より

「物体の運動を考察する際、v-t図を使うと分かりやすい場合があります。v-t図の用い方は知っている人も多いかと思いますが、ひとつ喚起しておきたいことがあります。v-t図を作図せよ」、という設問があったら、それは、「これ以降の設問でv-t図を利用して解けば簡単に解けますよ」という誘導である場合が多い、ということです。物理の入試問題では、いかに出題者の誘導に乗るか、ということもポイントになってきますので、こういうこともしっかり押さえておきましょう。」

このように受験生が本当に必要としている実践的な知識を載せました。

『§4 「エネルギー保存の法則」「運動量保存の法則」の式をたてる際に注意すること』より

「運動量保存の法則は、「内力だけが働く系では、運動量の和が保存する」というものです。ここで運動量はベクトルですから分解することができます。すると、外力が働いていてもそれが一方向を向いていれば、それに垂直な方向は内力だけが働くことになりますから、その方向の運動量は保存します。したがって運動量保存を使うときは、まず働く力全てを内力と外力に区別し、外力が一方向を向いていないか調べることからはじめます。

教科書に載っている法則をただ覚えているだけではダメです。問題を解くとき具体的にどう使うのかまで理解していなくてはいけません。法則の正しい用い方を明確に説明しました。

他の参考書では書いていないような受験生が本当に必要としている事項満載です。

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