勉強に取り組む姿勢、何のために勉強するのか

高校物理参考書『高校物理発想法』を出版しました。

詳しくはこちら

勉強に取り組む姿勢、何のために勉強するのか

私が生徒を教えていて感じる、できる子とできない子の違いを述べてみます。できる子は勉強していて、今まで解いたことのない問題に出会うと、あの時はこうだったのだから今度もこうするのでは、とそれまでの自分の経験から工夫して自分なりに解いてみようとします。ところが、勉強のできない子はそう考えないのです。先生や教科書に天下りに教えられたとおり再現するのが勉強だと思っています。新しい問題は解けなくて当たり前だと口を開けて待っているだけです。自分で工夫して解いたりしてはいけないとすら思っています。

違いますよ。勉強というのは、さっきこうだったのだから今度も同じやり方でやってみよう、とか、それでできなかったからここを変えてみたらいいのではないか、と自分で自分なりに創意工夫して知らない問題に取り組んでいくことなのですよ。教えられたとおり再現するのが勉強だとしたらそんな勉強はやる意味がありません。

例えば、ケータイをいじっていて、操作法が分からないケースに出くわしたとします。するとあなたはどうしますか。おそらくホームボタンを押すなりするでしょう。なぜそうしたのかと言えば、類似の操作でいつもそうしているからですね。このように人は未知の状況に出くわしたとき、以前こうだったのだから今度も同じでは、と考えます。そしてそれでダメだったら、こうすればいいのでは、と別の手段を試みるでしょう。このような方法論を学ぶのが勉強です。勉強で学ぶ内容自体はさして重要ではありません。高校の物理なんて研究者にでもならない限り将来役に立つことはありません。しかし新しい課題を与えられてそれを自分でクリアしていくという姿勢・方法論は人生のすべての場面で通用します。これこそが勉強することの意味です。学校の存在理由です。だとすると天下りの教えを待っているだけの勉強はまったくなんの意味もありません。仮にそんな勉強をやっていてテストでいい点が取れたとしてもしょうがないのです。もう一度言います、勉強で大切なのは内容ではなくて問題に取り組む姿勢です。

学校が、先生が生徒に一方的に教えるというスタイルをとっているため、どうしても、勉強というのは教えられたとおりにやっていればいいのだという誤解を生みやすいようです。勉強が苦手な子は特にそういう誤解を持ってしまいます。しかし、天下りに教えられたとおりにする勉強をやるくらいならスポーツや音楽をやったほうがよいです。新しい課題に自分で取り組む姿勢は、なにも勉強だけで身につけられるとは限りません。スポーツで努力することを身につけているのなら勉強はできなくてもそれはそれでいいと思います。要は人生の困難を乗り越えていく方法を知っていればいいのです。

 

私が、勉強に取り組むとき大切だと考える姿勢は、「学んだことの法則化・教訓化とそれの適用、トライアンドエラーの繰り返し」です。普通、何問も似たような問題を解いていると「あ、この手の問題にはこういう共通性があるな」という法則性が見えてきます。すると次に同様の問題に当たるとき、「あの法則が使えるんじゃないか」と思って解くわけです。こういう手順を法則化、教訓化と言います。授業や問題を解いていて学んだことは自分なりに消化して法則化・教訓化しないといけません。その法則や教訓は教科書どおりでなくてもかまいません。私はここはこう考えるのだ、という自分独自の定理でいいのです。その自分でまとめた定理を新たな問題に適用していきます。するとそれが適用できないことに出くわすことがあります。そこで、どこが違うのか、どうすれば正しい答えにたどりつけるのか考えます。するとまた新しい自分の定理が獲得できます。そうすると今までの定理の適用範囲が明らかになり、その外ではこうなっているんだということが分かってきます。このように、トライアンドエラーして教訓化、そしてまたトライアンドエラーの繰り返し、これが勉強です。繰り返し、そしてただ漫然と繰り返すのではなく教訓化しながらの繰り返し、が重要です。自分で考えても分からないこともあるでしょう。そんな時こそ先生の出番です。しかし、壁にぶつかる前から教師を当てにしていてはダメです。まず自分で考えようとする姿勢を持つ。その姿勢を学ぶことこそ勉強です。勉強の苦手な子は、何問やってもその場限りで終わってしまって、共通性を見出そう、法則性を見つけよう、という発想が希薄です。だからどれだけ勉強してもなかなか向上しません。法則化して次に活かすという精神は勉強の根幹です。

しかし、勉強に取り組む姿勢まではなかなか学校では教えてくれません。そこで、私は生徒に「教訓ノート」というものを作らせています。問題を解くだけではなくてそこから得た教訓をノートして蓄積し、次に活かしていくことを教えます。それは勉強に取り組む姿勢というものを身につけてほしいからです。自分なりの教訓ノートをつくることは非常に有効な学習の仕方だと思っています。

私が生徒に教えたいと思っているのは、ひとつには、知らない問題でもそれまでの経験を活かして解こうと努力する姿勢、です。そして、もうひとつ、努力して問題を解決しようとすることすなわち成長することは楽しい、と思って欲しいのです。いくら一所懸命に努力して志望校に受かったとしても、努力するのは苦痛だ、もう二度と努力はしたくない、と思ったとしたら、それは失敗なのです。努力は苦痛だ、では将来つまずくことは眼に見えています。

 

以上が、私の勉強に対するスタンスです。

 

『高校化学 中和滴定』『高校化学 気体の製法の理論を整理すると』『高校化学 熱化学方程式の問題の解き方』を出版しました。kindle出版です。

未知の酸または塩基の濃度を決定する操作を「中和滴定」といいます。中和滴定について高校化学で必要な知識をまとめます。教科書ではあまり取り上げられていないちょっとしたコツも紹介したいと思います。詳しくはこちらを。

高校化学でさまざまな気体の製法を学びますが、その理論をあまり整理せずに、雑然と覚えている人が多いような気がします。本書ではそれらをキチンと整理します。

高校化学の熱化学方程式の問題は、場当たり的に解くのではなく、整理して系統的に解くべきです。それをまとめました。

わたくし、大阪の家庭教師が高校物理の参考書を出版しました。

タイトルは『高校物理発想法~あやふやな理解を明確に~』です。

『§3 v-t図の考え方』より

「物体の運動を考察する際、v-t図を使うと分かりやすい場合があります。v-t図の用い方は知っている人も多いかと思いますが、ひとつ喚起しておきたいことがあります。v-t図を作図せよ」、という設問があったら、それは、「これ以降の設問でv-t図を利用して解けば簡単に解けますよ」という誘導である場合が多い、ということです。物理の入試問題では、いかに出題者の誘導に乗るか、ということもポイントになってきますので、こういうこともしっかり押さえておきましょう。」

このように受験生が本当に必要としている実践的な知識を載せました。

『§4 「エネルギー保存の法則」「運動量保存の法則」の式をたてる際に注意すること』より

「運動量保存の法則は、「内力だけが働く系では、運動量の和が保存する」というものです。ここで運動量はベクトルですから分解することができます。すると、外力が働いていてもそれが一方向を向いていれば、それに垂直な方向は内力だけが働くことになりますから、その方向の運動量は保存します。したがって運動量保存を使うときは、まず働く力全てを内力と外力に区別し、外力が一方向を向いていないか調べることからはじめます。

教科書に載っている法則をただ覚えているだけではダメです。問題を解くとき具体的にどう使うのかまで理解していなくてはいけません。法則の正しい用い方を明確に説明しました。

他の参考書では書いていないような受験生が本当に必要としている事項満載です。

詳しくはこちらをどうぞ

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です